都市と地域をつなぐ新しい風~長野県開田高原「KAIDA Connect」現地研修参加レポート~
先日、長野県の開田高原で開催された関係人口プロジェクト「KAIDA Connect」の現地研修に参加してきました。 「自然と人、地域とビジネスをつなぐ新しい形」 をテーマにしたこのプログラムは、まさにその言葉通り、開田高原の壮大な自然と温かい人々、そして地域の未来を考える熱い想いが交差する、刺激的で心温まる2日間でした。
1日目:開田高原の”今”を知る
旅の始まりはJR木曽福島駅。 ここから私たちの「KAIDA Connect」はスタートしました。車で参加のメンバーとは、研修会場となる「末川研修センター」で合流し、いよいよプログラムが始まります。
オリエンテーションと地域紹介
最初のアイスブレイクでは、参加者円になってそれぞれの自己紹介や「ここに来た理由」とと「最近嬉しかったこと」などを語り合ううちに、初対面とは思えないほど和やかな雰囲気になりました。
その後、木曽町役場の方から「開田高原の今とこれから」と題した地域紹介を受けました。 移住定住に向けた取り組みなど、地域の現状と未来への展望を伺い、私たちがこれから関わっていく場所への理解を深めました。現在、開田高原はIターンなどの移住者を増やす施策、18歳までの教育費、医療費の無償化も実現し、町外からの移住者が年々増えているそうです。
地域資源ツアーと交流
午後は、バスに乗り込み地域資源ツアーへ。
- 木曽馬の里: 木曽馬がのんびりと草を食む牧歌的な風景に癒されました。
- 御嶽山ビューポイント: 雄大な御嶽山の姿に、ただただ圧倒されるばかり。
夜は、明治22年創業の老舗旅館のやまかの湯さんにて、地元の食材をふんだんに使ったBBQでの交流夕食会。 美味しい食事を囲みながら、参加者同士や地域の方々と語り合う時間は、何物にも代えがたい貴重なひとときとなりました。
2日目:”私ならこう関わる!”未来を考えるワークショップ
2日目は、8時半にお世話になったペンション遊基地さんを出発。この日は、開田高原の食文化と、この地域への関わり方を深く考える一日となりました。
「すんき」とマウンテンマフィン
午前中は、開田高原の伝統的な発酵食品「すんき」について学ぶ時間からスタート。 その後、地元で人気の「マウンテンマフィン」さんを訪問し、地域の方とのヒアリングを行いました。 お昼には、もちろん美味しいマフィンやパンを購入し、参加者みんなでランチ交流を楽しみました。

アイデア発散ワークショップ
そして、この研修のハイライトとも言えるのが、「私ならこう関わる!」をテーマにしたアイデア発散ワークショップです。
このプログラムは、単なる視察で終わるのではなく、都市部の人材が持つ視点やスキルを活かして、地域の課題を価値に変えるビジネスを創出することを目指しています。 私たち参加者も、「3年以内に収益化出来る新規事業」という具体的なテーマのもと、開田高原の資源をどう活かせるか、真剣にアイデアを出し合いました。
「どんなテーマに関心がある?」「自分のどんな強みを活かせる?」 ――。

ポストイットに書き出した個々の想いをグループで共有し、対話を重ねる中で、一人では思いつかなかったような新しいアイデアが生まれる瞬間は、まさに「共創」を体感するエキサイティングな時間でした。
終わりに
あっという間の2日間。開田高原の澄んだ空気、美しい渓流、そして何よりも地域の方々の温かさに触れ、すっかりこの場所のファンになりました。
「KAIDA Connect」は、私にとって、ただ美しい自然を楽しむだけでなく、地域が抱える課題や可能性に真剣に向き合い、「自分なら何ができるか」を問い直す貴重な機会となりました。
プログラムは今後、オンラインでの研修を経て、8月と9月には事業のプレゼンテーションが予定されています。 今回生まれたアイデアの種をどう育てていけるのか、そして自分がどんな形でこの素晴らしい地域と関わり続けていけるのか、これからの展開がとても楽しみです。
開田高原、そして「KAIDA Connect」で出会った全ての皆様、本当にありがとうございました!